ABCレポート

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2016年9月5日(月)09:48:42

【街レポ】高円寺

 

若者の街、サブカルチャーの街として知られる高円寺について、今回は注目したい。

高円寺は高円寺北1〜4丁目と高円寺南1〜5丁目に、大和町、野方、和田、梅里まで広がるエリア。

江戸初期までは「小沢村」と呼ばれており、徳川家光公が訪れた際「宿鳳山高圓寺」を気に入り度々休憩していたことから同寺が有名となり、地名もここにちなんで「高円寺村」と改名されたと言われる。

現在でも「宿鳳山高圓寺」は残っており、龍の彫刻が施された鳥居には一見の価値がある。

 

商店街の数が多く、個人商店からライブハウス、雑貨店、古着屋などが林立。

高円寺を舞台とした作品も多く、有名なところでは村上春樹氏の「1Q84」や、映画にもなったみうらじゅん氏原作の「アイデン&ティティ」などがある。

スーパーが多いことでも知られており、特に激安スーパーは都内でも屈指の数を誇る。

そのため住環境がよく、住み良い街だろう。

 

「高円寺駅」には、JR中央・総武線(各駅停車駅)とJR中央線(快速)が乗り入れる。

JR中央線(快速)は平日のみ停車のため、土日祝日は通過駅となる。

2015年度の1日の平均乗降客数は4万9907人。

1992年〜1997年にかけては5万人超を記録していたが、1998年以降は5万人を切る人員で推移しており、ここ数年は4万8000〜4万9000人で落ち着いている。

毎年開催される「東京高円寺阿波おどり」に合わせ、2004年より阿波おどりのお囃子をアレンジした発車メロディを使用。

当初は8月限定で使用されていたが、2016年8月1日より通年使用に変更となっている。

 

冒頭でも述べた通り、高円寺はサブカルチャーの街という背景もあり、ライブハウスでの定期イベントの他、街全体で行なうイベントも多く開催。

有名なところで言えば、8月に行なわれる「東京高円寺阿波おどり」。

毎年100万人以上を動員する、東京を代表する一大夏の風物詩で、1万人以上の踊り手が参加する。

その他、「高円寺駅」南北駅前広場や高円寺北公園など、さまざまな場所でジャグリングや空中ブランコなどのパフォーマンスが見られる「高円寺びっくり大道芸」は、ゴールデンウィーク期間に開催される。

また、10月下旬には「高円寺フェス」と呼ばれる大文化祭を実施。

広場や公園、学校、飲食店など、高円寺が一体となってスタンプラリーやワークショップ、ストリートライブなどが催される。

「高円寺を笑い声の絶えない演芸の街に」をコンセプトに開催する「高円寺演芸まつり」は、10日に渡って行なわれるイベント。

毎回100名以上の芸人が高円寺に集まり、落語、漫才などを披露する。

こうしたイベント性の高さで、イベント目的で遠方から来る人も多く、年間を通して賑やかな雰囲気を持つのが高円寺の特徴でもある。

 

高円寺には、約14の商店街が存在。

「高円寺駅」南口にある「高円寺パル商店街」は、アーケードのかかった歴史ある商店街だ。

「東京高円寺阿波おどり」発祥の地でもあり、阿波おどり用品の専門店がある他、商店街事務所では阿波おどりの写真展を見学することができる。

「高円寺パル商店街」のアーケードが終わった先から、東京メトロ丸ノ内線「新高円寺駅」まで伸びるのが「ルック商店街」。

150以上の店が軒を連ねており、特にカフェや古着屋など個性的な店が多く、根強いファンがついている店も少なくない。

「高円寺パル商店街」の東側にあり、「高円寺駅」南口正面から伸びる道路沿いの「高円寺南商店会」は、古着屋のメッカ。

雑誌の撮影などもよく行なわれている。

 

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一方の北側には、「高円寺純情商店街」という、生活用品店や生鮮食品店が立ち並ぶ、住民に親しまれる商店街がある。

ちなみに以前は「高円寺銀座商店街」であったが、ねじめ正一氏の同名小説にちなんで呼び名を変えたという。

「高円寺駅」北口から北西に伸びる「高円寺中通商店街」は、飲食店を中心とした通り。

高円寺でも屈指の飲食店数を誇り、チェーン店からオリジナリティ溢れる個人店まで、業態はさまざまだ。

「高円寺駅」北口から早稲田通り方面へと抜ける庚申通り沿いの商店街「高円寺庚申通り商店街」も、地域密着型の通り。

飲食店が多い一方で、精肉店や八百屋、魚屋など生活に密着した店も揃っている。

 

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駅前に商店街が密集するエリアであることから、住宅街は駅から少し離れた場所にあるのも特徴。

また古くから住む人も多い街ということもあってか、住宅街の中には銭湯も点在する。

銭湯には珍しくプールを併設する「なみのゆ」(高円寺北3丁目)や、ミルク風呂が名物の「小杉湯」(高円寺北3丁目)、昭和4年に建てられた歴史を持つ「弁天湯」(高円寺南3丁目)、露天風呂つきの「公衆浴場上越泉」(野方1丁目)など。

現在は使用されていないが、銭湯を象徴する煙突が現存するところもあり、歴史を感じさせる。

昨今は、若い世代や訪日外国人からも日本の銭湯や温泉の人気が高まっており、高円寺もお風呂好きのマニアから注目を集めているようだ。

 

03

 

これだけ多くの商店街を抱える高円寺は、飲食店激戦区でもある。

なかでも餃子やラーメン、多国籍料理が多く存在する他、若者向けの激安店も多く見受けられる。

例えば「餃子処たちばな」(高円寺南3丁目)は、350円以上のドリンク1杯オーダーにつき、餃子1人前サービスという「0円餃子」を謳う酒場。

一方で寿司店「波やし」(高円寺北3丁目)は、2年先まで予約で埋まる超人気店として有名だ。

客単価は1万円台とアッパーながら、遠方客までをも取り込む話題の一軒である。

その他にも、個性的なオーナー夫妻がお客を呼ぶ「グルメハウス薔薇亭」(高円寺北3丁目)、家族経営で20年以上続く「敷島」(高円寺北3丁目)、陽気な沖縄の雰囲気で親しまれる「抱瓶」(高円寺北3丁目)など、地元客が通う老舗も多い。

 

また、最近では「高円寺純情商店街」にも新店がちらほらと出現。

通りの突き当たりにある「クラフトビアマーケット 高円寺」(高円寺北2丁目)は、30種のクラフトビールが楽しめる人気店で、2014年にオープン。

名古屋発祥で、からあげグランプリにも輝いた「がブリチキン」(高円寺北3丁目)も2014年にオープンしている。

 

かつて、イラストレーターでサブカルの帝王・みうらじゅん氏は「高円寺は日本のインド」と評した。

それがきっかけで、高円寺=インドというイメージを持つ人も多いようだ。

実際に高円寺にはインドやネパールなどの雑貨店も多くある他、多国籍の料理店も多い。

例えば「元祖 仲屋むげん堂」(高円寺北3丁目)は高円寺発祥のエスニック雑貨店で、インドやネパールから買い付けた小物や衣類を販売。

ここが運営する無国籍居酒屋「諸国酒肴 むげん堂酒房(旧:むげん堂 アジア’nママ)」も、異国の雰囲気が楽しめると人気だ。

 

04

 

高円寺の人口は、高円寺南1〜5丁目で2万102世帯、3万628人、高円寺北1〜4丁目で1万361世帯、1万5620人(2016年1月1日時点)。

特に1㎢あたりの人口を示す人口密度は、高円寺南で2万3706人、高円寺北で2万1023人と比較的高い傾向にある。

完全な住宅エリアである一方、JR「阿佐ヶ谷駅」と「高円寺駅」の間には、2014年に「阿佐ヶ谷アニメストリート」が完成。

「高円寺駅」からは徒歩10分となるが、商店街をぶらりとしながら行けることもあり、観光名所としても人気が高い。

 

独特の雰囲気を持つ高円寺だが、人と人とのつながりが強く、地元愛に溢れた街としての印象が強い。

そのため、地域に根ざした店を持ちたいという人に向いたエリアだろう。

ただ若者の街というイメージながら、昔からそこに住む高齢者や、他の街から移り住んできた30〜40代の家族世帯も少なくない。

幅広い世代が住み、さまざまな目的を持つ人を取り込むエリアだからこそ、明確なペルソナを設定した上でのコンセプト立てが、勝敗を分ける要因の一つとなるだろう。

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