ABCレポート

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2016年8月22日(月)09:56:35

【街レポ】西荻窪

東京の中で住みたい沿線ランキング1位を誇る、JR中央線。

今回はその中央線の中から、住みたい街ランキングで常にトップを勝ち取る「吉祥寺駅」と、

「荻窪駅」に挟まれた「西荻窪駅」に注目してみたい。

「西荻窪駅」は、中央線沿線の中でも隠れ家的雰囲気を持つ“日常的”なエリア。

つまり観光名所もほとんどない、住む人のための住宅街だ。

一方で文化人が多く住んでいることでも有名な場所。

駅から降り立って見ると、

「吉祥寺駅」が隣にあるとは思えないほど穏やかで住み良い環境であることがわかる。

そしてもう一つ有名なのが、アンティークの街であることだろう。

骨董小道具、古着、中古レコード、西洋アンティーク、古美術など、

多くのアンティークショップを抱えており、その数は約60軒とも言われる。

街のアンティークショップには、「西荻窪アンティークマップ」というチラシが置かれるほどで、

アンティーク巡りをしに訪れる人も少なくない。

 

また、西荻窪は中央線屈指のおしゃれカフェスポット。

住宅街の中に立地する古民家カフェ「松庵文庫」(松庵3丁目)は、

築80年の家屋を改築した心安らぐ空間。

遠方からわざわざ足を運ぶ人も多い名店だ。

また、駅前にある「三人灯」(西荻南3丁目)も、レトロな雰囲気を持つおしゃれカフェとして人気。

特にパスタに力を入れているようで、ランチ利用する常連客も多い。

その他にも、老舗の存在感を放つ「それいゆ」(西荻南3丁目)や「どんぐり舎」(西荻北3丁目)、

スタイリッシュでナチュラルな雰囲気の「カフェ ギャラリーケー」(西荻北3丁目)、

ファンタジックな外見が魅力的な「カフェ ヘンゼルとグレーテル」(善福治1丁目)など、

紹介しきれないほど個性的なカフェがたくさん存在する。

 

こうした数あるカフェで、すべてに共通するのが料理のレベルが高いこと。

“美食の街”としても密かに人気を誇る西荻窪だからこそ、

単なる憩いの場の提供にとどまらず、

食事と時間をゆったりと楽しめる空間づくりが求められているようだ。

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カフェ以外にも激戦となっているのがパン屋だ。

例えば、ベーグル専門店の「ポム ド テール」(西荻北4丁目)は、女性に人気の高い一軒。

「えんツコ堂製パン」(西荻北4丁目)は、地域性に富んだパンを提供するなかで、

ハリネズミを模したかわいらしいパンが人気を集める。

一方で昭和の雰囲気を残す昔ながらの「しみずや」(西荻北4丁目)は、

わざわざ遠くから買いに来るコアファンも少なくない。

 

住宅が多いことから、日常食であるパンを求める住民が多いことは言うまでもない。

ただ同質化しやすい業態だからこそ、

ハード系パンやベーグルなどの専門化や看板となる商品の打ち出しで、差別化を図る必要がある。

先述の通り、西荻窪界隈は近年注目を集める住宅地である他、

昔から住むお年寄りから、都内外から住み良い住環境を求めて越してきた若い世代も多い。

こうした地域性に合わせ、老若男女が楽しめる商品の開発も、

地域に根ざした店にするためには重要な要素だろう。

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さて、「西荻窪駅」についても触れておきたい。

JR中央線(快速)、中央・総武線(各駅停車)が乗り入れる駅で、

ターミナル駅である「新宿駅」からは快速で12分、各駅停車でも16分とアクセスがよい。

一方で土曜、日曜、祝日は快速線の全列車が通過するため、

平日に比べると電車の本数は減少する。

しかし「吉祥寺駅」が隣のため、

そこから京王井の頭線に乗り換えて「渋谷駅」まで行けるといった方法もあるだろう。

2015年度の1日の平均乗降客数は4万3919人。

両隣の駅に比べるとその数は劣るものの、

2013〜2014年度で約4万2000人、2010〜2011年度で約4万1000人と、

近年増加の一途をたどっている。

駅には24時間営業(一部をのぞく)の「西友」、駅ナカ施設の「Dila西荻窪」があり、

駅周辺にはファミレス、カフェなどのチェーン店も存在。

周辺は治安もよく、単身者や学生が一人で住むにも適したエリアと言えよう。

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古くからある街だからこそ、商店街が多いのも西荻窪の特長。

駅北口にはバスの停留所があり、

「吉祥寺駅」「上石神井駅」「大泉学園駅」「荻窪駅」「井荻駅」「青梅街道営業所」まで運行する。

両隣の駅までは電車以外にバスもあり、

2駅の中間エリアに住居のある人々はバスを多く利用している。

駅北口から南西へと伸びる「一番街商店街」は、バス通りにもなる広めの商店街。

一方の南口は夜の街の様相を呈しており、

正面の「仲町通」はアーケード付きの短い商店街となっている。

通りには居酒屋が多く、最近店の入れ替わりも目立つようになった印象だ。

また、南口の「柳小路」もまた個店が密集した通りだが、

ここは「仲町通」に比べると昭和の雰囲気が残るディープなエリア。

タイ料理の名店「ハンサム食堂」(西荻南3丁目)、

韓国料理の「トヤジ」(西荻南3丁目)など異国の香りがするのも特徴だ。

また、毎月第三日曜には「柳小路 昼市」が開催。

11時頃からゆるりと始まり、夜の賑わいと同じように昼から通りが華やぐ。

同じ第三日曜の8時〜11時まで開催されるのが「神明通り あさ市」だ。

駅南口、西荻南二丁目交差点から南東へと伸びる「神明通り」を拠点に、

西荻東銀座会が主催する。

商店街以外の飲食店や雑貨店も出店し、約400のブースが立ち並ぶ。

このあさ市は40年もの歴史があり、毎回遠方から訪れる人も多い。

 

西荻窪には23の商店会があり、駅北口前より北へ伸びる「西荻北銀座商店街」、

中央線の高架下に立地する「西荻窪マイロード」、

北口前に広がる「伏見通り商店街」など、商店街が多く存在している。

そのどれもが昔ながらの商店に加え、新規出店の個人飲食店も点在。

特に駅南口から「仲町通り」を抜けた先の「荻窪駅南通り商店街」には、

近年誕生したラーメン店「麺尊RAGE」(松庵3丁目)や、

ビストロ「プティ」(西荻南2丁目)などがあり、少しだけ様変わりしているように見受けられる。

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商店街を多く有する中、その一本横の通りは閑静な住宅街があるなど、

完全な住居地となっている西荻窪。

歩いてみると、比較的新しい一戸建ての住宅や集合住宅が多い印象だ。

街にはお年寄りから若い人までが歩いており、子供も多い。

「西荻窪駅」周辺の人口は、西荻南で6536世帯、1万1249人で、

西荻北で9727世帯、1万7010人となっている(2016年4月26日時点)。

「西荻窪駅」周辺全体で見ると、2万8000人ほどは住んでいることになる。

今後も街の大きな再開発の予定はなく、マンションの建ち代わりがある程度だろう。

「西荻窪駅」での出店を考えるならば、いかに地域に密着した店になれるかが最重要課題だ。

そこに住む人、街に馴染んだら息の長い店にすることができるだろう。

 

最後に少し気になる記事があったので紹介したい。

「西荻窪には、どうしてスタバがないのか?」

(東洋経済ONLINE、2016年3月9日の記事、http://toyokeizai.net/articles/-/108373

筆者は「吉祥寺駅には5軒もスタバがあり、いつも混んでいて座れないことも多いのだから、

西荻窪駅にできたとしても繁盛するのでは?」という疑問から、

独自の視点でその答えを導き出し記事にしている。

興味があればぜひ読んでみて欲しい。

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