ABCレポート

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2016年8月1日(月)10:15:31

【街レポ】八丁堀

JR京葉線と東京メトロ日比谷線の2社2路線が乗り入れる「八丁堀駅」。

東京メトロの1日の平均乗降客数は10万3982人、JRでは同3万1047人であり、東京メトロは全130駅中33番目に乗降客数の多い駅となっている。

今回は八丁堀にスポットを当て、街の様子や飲食事情に関してレポートしていく。

 

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八丁堀駅周辺はオフィス街として知られ、夜の人口がぐっと減る傾向のある街だ。

代表的な企業で言うと、東京マツダやキリンビールマーケティング東京支社、三井食品、丸善石油化学などが駅周辺に拠点を置く。

また、中央区立女性センター ブーケ21や、早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校などもあり、就労人口以外の流入もある。

八丁堀駅の西側には都営浅草線「宝町駅」、北西に同線「日本橋駅」、北に東京メトロ日比谷線「茅場町駅」、南に東京メトロ有楽町線「新富町駅」があり、すべて徒歩10分内で行ける距離であることから、その商圏は広いと言えるだろう。

 

ところで八丁堀の地名の由来は、ご存知だろうか。

八丁堀は徳川家康が江戸に転封になってできた土地であり、京橋川、楓川(現在は両川ともに埋め立て)の合流点から、亀島川合流点までの河川=堀川が八丁(約873.6m)であったことに由来すると言われる。

また、時代劇でよく「八丁堀」という言葉を聞くが、これは与力や同心(警察など、治安維持や犯罪などの取り締まりをする役職)の住居があった地域であることから、これらを指す代名詞として使われているからだ。

 

現在では日本の玄関口でもある「東京駅」にほど近い他、東京ディズニーランドへと続くJR京葉線が走っていることからホテルも比較的多い。

このことから、出張で地方から来る会社員の他、観光客が八丁堀を宿泊地に選ぶケースも多いようだ。

とくに2016年7月22日には、八丁堀駅前交差点角地にホステル「ワイズ アウル ホステルズ トーキョー」が誕生。

ここはドミトリーを備えた長期滞在も可能な宿泊施設で、近年増加している訪日外国人も狙っている。

こうした宿泊施設の誕生により、会社員が多いエリアという印象も少し変わってきそうだ。

 

01

 

「八丁堀駅」「宝駅」「茅場町駅」の3駅に囲まれた八丁堀2丁目エリアは、比較的飲食店の多いエリア。

とくに南北に伸びる「鈴らん通り」は、かつて「下町の銀座」と称されるほど賑やかな通りであった。

今もその面影を残しており、どこか下町風情な香りがオフィスビルの中に潜んでいる。

すずらん通りから西側には、個店の居酒屋やバル、レストランが多い印象を受ける。

ランチ時はどの店もイートインの他に、弁当などのテイクアウト販売を行なっており、少しでも昼の売上げアップに繋げている店が目立った。

人気飲食店と肩を並べて集客率が高いのがコンビニだ。

八丁堀周辺のコンビニは、イートインスペースを保有する店舗も多く、ランチ以外でも常時満席となっていた。

 

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東京駅へと続く幹線道路「八重洲通り」沿いは、主にチェーン居酒屋やファミリーレストランが点在。

通常、幹線道路は商圏を狭める要因となるが、ランチ時には多くの会社員が横断歩道を利用していたことを見ても、界隈の会社員の商圏は比較的広いと見てよさそうだ。

 

隅田川の支流となっている亀島川を渡ると、新川2丁目へと続く。

この界隈は八丁堀駅周辺に比べると閑散としており、飲食店よりも圧倒的にオフィスビルの方が多い。

その一方で亀島川と隅田川の合流点となるエリアには、高層マンションが立ち並ぶ。

古い街だからこそ、八丁堀には日本の歴史を感じさせる場所も。

例えば、八重洲通りから続く亀島橋のたもとには、「堀部安兵衛武庸の碑」が鎮座する。

さらに南高橋のたもとにある「徳船稲荷神社」は、徳川期に徳川家の遊船の船首部分を切って彫られた御神体を祭っていると言われる。

四谷怪談のお岩さんを祭る「於岩稲荷田宮神社」も、新川町に存在している。

よって八丁堀が、歴史目的で来訪する人も少なくないエリアであることがわかる。

 

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「鍛冶橋通り」を挟んだ南側は、比較的マンションの多い居住区とオフィスが混在するエリア。

保育園や小学校、老人保健施設、桜川公園などがあり、公園では子供たちが遊ぶ姿も見られる。

また桜川公園は、春になると桜が咲き誇るスポットとしても知られ、界隈の会社員や住民が花見を楽しむ。

しかし飲食店はごく少数であり、夜になると昼の賑やかさをなくした閑散としたエリアとなるようだ。

 

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ここで少し、八丁堀の喫煙環境にも触れたい。

千代田区は「路上喫煙禁止条例」が23区内で初めて制定された地区。

そのため八丁堀周辺は路上の喫煙所がほとんどなく、だいたいがビル内に喫煙所を設けているケースが多い。

街がきれいな環境である一方で、ランチ時には首都高下のスペースで喫煙する人で溢れていた。

近年、喫煙者がマイノリティーになりつつある傾向からか、ランチ、ディナーともに全席禁煙や分煙の飲食店も多い印象を受けた。

 

八丁堀はここ数年バルが急増し、「バルの聖地」としても知られるようになっている。

八丁堀で代表的な一軒が、駅前にある「maru」(八丁堀3丁目)。酒屋が経営するバルであり、ワインを中心に日本酒、焼酎など幅広いアルコールが楽しめる。

酒屋直営だからこその低価格利用ができることから、今でも予約がとりにくい店として人気を集めており、遠方から目的来店するお客も少なくない。

本格洋食とソムリエがセレクトしたワインが楽しめる「beer & wine厨房 tamaya」(八丁堀3丁目)も予約の取れない人気店。ランチ時には満席になることも多く、夜も界隈の会社員が通う一軒となっている。

がぶ飲みワインブームを牽引してきた「ポンデュガール」(銀座1丁目)の系列店、「ビストロ ガール・ド・リヨン」(八丁堀3丁目)も八丁堀を代表するワイン業態。ここはワインが飲めない人の入店を断る徹底ぶりながら、料理のクオリティの高さと厳選したワインを売りに、多くの常連客を獲得している。

日本未輸入のワインを提供する「レトノ」(八丁堀2丁目)は、ワインの購入も可能なレストラン。一流レストランで修業を積んだシェフがふるまう料理に定評がある。

「ビストロ シュングルマン」(新川2丁目)は、全国の生産者直送の食材を洋の技法と和の感性で一皿に落とし込む一軒。ビストロ使いができるほか、軽く1杯飲めるワインバーとしても利用できる使い勝手のよい店だ。

 

上で挙げた以外にも、築地の海老問屋直営の「トルトゥガ」(新川2丁目)や、三浦野菜と肉料理が売りの「イタリアンバールグリ」(八丁堀2丁目)、炭火で焼くジビエが看板の「焼ジビエ 罠」(八丁堀3丁目)など、多くの人気店を有する八丁堀。

先述の通り「茅場町駅」「宝町駅」などからも徒歩圏内とアクセスがよいことでも、遠方客を取り込める場所であることは間違いない。

 

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昨今のサードウェーブコーヒーの流れから、都内には多くのコーヒーショップが誕生。

八丁堀も例外ではなく、少しずつ“下街のコーヒーショップ”も増えているようにも見える。

例えば、2016年1月にオープンした「ロアーコーヒーハウス&ロースタリー」(八丁堀2丁目)。自家焙煎したコーヒー豆を、ハンドドリップで淹れる1杯は忙しい会社員にとっての癒しになっている。

また「ガムツリーコーヒーカンパニー」(新川2丁目)は、シドニーのトップロースターが焙煎したスペシャリティコーヒーを提供。2012年12月の誕生以来、地元客や会社員に愛されている。

2014年7月には「カワイイ ブレッド&コーヒー」(八丁堀2丁目)がオープン。ここは、京都のロースターから仕入れる豆を用意したパン屋併設の一軒だ。店名の通りかわいらしい店内で、女性客からの人気を集めている。

 

八丁堀には2163世帯、3387人が居住(※1)。一方で、「八丁堀駅」「茅場町」を最寄り駅とする新川エリアは4740世帯、7554人が住む(※1)、比較的人口が多い場所だ。

東京23区の駅別昼間人口ランキングでは、八丁堀駅(東京メトロ日比谷線)は588位中55位と、就労人口が比較的多いエリア(※2)。

このことから見ても、飲食店の多くは土日を定休日にする店が多く、週末はひっそりとした地域となる。

 

今後予想されるのは、八丁堀エリアの観光客の増加だ。

先に述べた通り、八丁堀は観光エリアへのアクセスが良好なことから、東京訪問時の滞在拠点先として最適な立地。

しかしながら土日営業の飲食店が少ない、平日の人気店は会社員で満席であるなどの理由から、観光客が八丁堀で食事をすることは少ないかもしれない。

 

 

  • 1

出典:中央区の人口・世帯数、住民基本台帳(2016年7月4日現在)

http://www.city.chuo.lg.jp/kusei/tokeiderta/zinko/tyuuoukunozinkousetaisuu.html

  • 2

出典:出典戦略情報局

http://storestrategy.jp/?category=1&pref=14&order=7

 

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