開業実例

成功者インタビュー

Concept

料理も店もお客様の喜びのために
熟練料理人の哲学に貫かれたあたたかな名店

中華料理 鳳龍亭

佐々木 剛さん

高校時代に料理の面白さに目覚め、卒業後に進んだ料理学校で中華料理人の道を志す。複数の中華料理店で20年余りに及ぶ勤務経験を積んだ後、2015年3月、東武練馬に「鳳龍亭」をオープン。「高級店の味をリーズナブルに」をモットーに、ハイクオリティーな料理を提供。地元を中心に根強い人気を呼んでいる。

★中華料理 鳳龍亭★
住所:板橋区徳丸2-7-7

TEL:03-6906-8036
営業時間:ランチ11:00~14:30、ディナー17:00~22:30
定休日:月曜日(祝祭日の場合はその翌日)
店舗情報:【 ぐるなび 食べログ 】

業種:
中華
予算:
600万円〜
面積:
25坪 (82.64㎡)〜
地域:
板橋区
初期設備:
居抜き

自分の料理で食べる人が笑顔に
その喜びがいまの原点

IMG_1749 IMG_1727
池袋から各駅停車で15分。東武東上線・東武練馬駅は、交通至便な立地から、近年「住みやすい街」として人気を博している。北口すぐのイオン板橋を左に見て、徒歩3分ほど。三叉路に構えるマンションの1階に入るのが、中華料理「鳳龍亭」である。
マーボー豆腐、中華あんかけおこげなどの定番料理のほかに、お酒に合いそうな「牛アキレス腱の醤油煮込み」、「砂肝とヒザ軟骨のガーリック炒め」、中華には珍しい「石焼シャケ炒飯」、「石焼マグロキムチ炒飯」など、ユニークな品書きがメニューに並ぶ。本格的なラインナップが、主に800~900円台というから驚く。
「中華なのに油っこくない」と、幅広い層に評判の上品な味を支えるのは、オーナーシェフの佐々木剛さん。数々の高級中華料理店を渡り歩き、20年余の経験を積んだ名料理人である。「高級店の味をリーズナブルに楽しめる店を」と、2015年3月、この地に自店をオープンした。
「高校時代に趣味の料理を家族にふるまって喜ばれた経験が、料理人を志すきっかけでした」。佐々木さんの原点は料理が人に与える喜びである。卒業後、料理学校に入学して各種料理を修めた際も、厳しい作法がなく、皆で和やかに食卓を囲める中華料理が、食べる人が一番笑顔になれそう、と中華の道を進みだした。
佐々木さんが独立を考え始めたのは、2010年頃。色々な店で勤務するうちに、より自分らしい料理を、自分らしい飲食空間で提供したい、という思いが強まった。飲食店での接客経験が豊かな奥様の存在も心強かった。まずは地元不動産店での物件探しを開始。しかし、なかなか紹介が受けられず、ネットでの物件検索に転換。5年ほど経って出会ったのが、ABC店舗ホームページで目に留まった現店舗である。

フロア・ソファ・厨房―
随所に凝らされるお客様目線の内装

IMG_1745 IMG_1743
同じ東武東上線でも、当初は、大山、成増、志木エリアを中心に物件を探していた。が、東武練馬の現店舗は、居抜きでガスキッチン設備があり、予算が抑えられることにメリットを感じた。周辺飲食店のリサーチも、食べ歩きをして丁寧に行った。自分の提供する料理・サービスなら、十分勝負できると確信し、2014年12月、契約を行った。
次は内装、という段階で苦労したのが、業者選びだった。最初に依頼した会社がなかなか見積りを出してくれず、いざ受け取ってみたら大幅に予算をオーバー。これでは難しい、ということで、2番目に依頼したのが、ABC店舗提携の内装業者だった。施工開始が大幅に遅れてしまい焦ったが、こちらとは「希望予算で、やりながら考えていきましょう」とスムーズに話が進み、年末にフロアや壁の撤去などに着手でき、ほっとしたという。
店の雰囲気は「壁一面にメニュー札がベタベタ貼られているようなにはしたくなかった」と、奥様とのすり合わせを重ねながら、上品で居心地の良い店を目指した。前代店舗で設置されていたフロアの段を撤去してバリアフリー化を図り、ビニール加工だったソファは、実際に取り寄せたサンプルから厳選し、高級感のあるブラウン調の布地に張り替えた。
厨房と客席を隔てる壁も、いったんすべて撤去して新しい壁を据え、その上で、自分の身長や目線に合わせて、大きな開口部を設けた。「お客様の顔を見ながら料理したかったんです」と、顧客満足度を第一に考える佐々木さんの心遣いが、店づくりの随所に光る。

地元からの圧倒的支持 
「丁寧で上質な料理・接客」がすべての基本

IMG_1739 IMG_1747
鳳龍亭の強みは、何といっても地元住民からの盤石な支持だ。「これまでの東武練馬には、ここみたいな店がなかった」と、上質な食を求めるミドル層の評価が特に高い。隣のイオンで買い物をした後に立ち寄る家族客や、口コミを聞いて沿線から足を運ぶ人々も少なくない。「この味で、この価格!」と感嘆の声をもらすお客様もいる。「知人友人に紹介してくださる方もいて、本当に有り難いことです」と、感謝の念がたえない。
長年の料理人経験が可能にする、きめ細やかな対応も喜ばれている。甘さ・辛さの調整や、苦手な食材を除いてくれるなど、常連さんの好みに応じてのリクエストを快く受け入れる。親しみやすくパーソナルな雰囲気は、フロア接客担当の奥様の人柄によるところも大きい。「これからも、お客様がそういうことを気軽に頼めるお店をつくっていきたいですね」。少ないスタッフでもうまく店が回るのは、阿吽の呼吸で通じ合う、長年連れ添った夫婦ならではだろう。
お客様の期待に応えるためにも、佐々木さんは徹底的に妥協せず料理に取り組む。「私のこだわりは、お客様に「美味しい」と喜んでもらえる料理を、自信をもって提供すること。味見して少しでも満足がいかないものは絶対出さない。そう決めています」。料理も接客も上質なものを、丁寧に。このシンプルで揺るがぬ姿勢が、鳳龍亭の高評価を支えている。
心あたたまる逸話も多い。奥の壁に飾られた見事な筆の額は、店を気に入った書の専門家が、ある日ふらりと来店して贈ってくれたものだという。また、今春、佐々木さんが足を怪我してしばらく休店した際は、再開ののぼりを立てると同時に、待ちわびていた客がどっと訪れた。「店を再開した月の売上は、最繁忙期だった年末を超えたほど。驚きました」。このエピソードだけでも、店の愛されぶりが伝わってくるというものだ。

開業に「焦り」は禁物
忙しくてもやるべき準備を進めていくコツとは

IMG_1736 IMG_1744
確かな料理技術で着実に地元での輪を広げている鳳龍亭だが、今後の展望はどうだろうか。「お客様は私の料理を求めてこの店に来てくださっている。だから2号店を出すことは考えていません」。ひとつの店をじっくり大切に育てていきたい、という。「今後の課題は、店の存在をより多くの人に知っていただくこと。広告やチラシ配布で店のアピールに努めたいですね」。
サービスの質を落とさず効率性を高めることも課題のひとつだ。「今の価格でクオリティの高い料理を提供するには、仕入れや仕込みでの努力が必要となってくる。でも、飲食業は体が資本。休日はしっかり休めるように体制を整えていきたい」。将来的には、より広い店舗に移り、従業員の充実を図ることも視野に入れている。
「これから飲食店を開業しようという方々には、“焦っちゃダメ”と伝えたい。物件探しはたいへんかもしれませんが、実際に契約をして内装や開店準備に入るときのために、店の具体的なイメージや、必要事項を“書き出す”こと。そうして、整理しておくのがオススメです」。自身も内装業者決めで手間取ったことから、見切り発車的に内装を決めざるを得なかったという後悔がある。「開店前は本当にバタバタ。出来るときに色々準備しておきましょう」。
しかしながら、様々なハプニングに直面しても、妥協も含め、やるべきことを粛々と行い、“開店”という第一歩を踏み出すこと。これも、飲食店オーナーとして不可欠な資質ではないだろうか。事実、慌ただしいスケジュールで開店しつつも、鳳龍亭は繁盛店への道を順調にたどっている。「予約の取れない人気店になる前に行っておいた方がいいかも……」思わずそんな考えが浮かぶような期待感が、優れた料理人であり、優れた経営者でもある佐々木さんの言葉からは感じられた。

search

2017.03.30
【新卒】新入社員奮闘日記 – 番外編 –
ぶっちー008
2017.03.29
【新卒】新入社員奮闘日記 Vol.37
たかみー002