開業実例

成功者インタビュー

Concept

最高の食材を最大限に活かす努力と工夫で
リピーター続出のトンカツ屋へ

のもと家

岩井 三博さん

10年間和食の店で修行し、チェーン店の居酒屋で5年間店長を務め経営を学ぶ。その後、新規開店のトンカツ屋の流通やオペレーションシステムを構築、人気店に押し上げたのち、「のもと家」の前身である浅草豚珍館(とんちんかん)へ。2014年2月浅草豚珍館閉店から4ヵ月後の2014年6月16日「のもと家」をオープンさせた。

★のもと家★

住所:港区芝公園2-3-7 玉川ビル2F
TEL:03-6809-1529
営業時間:
(平日)11:30~14:30 17:30~20:00
(土) 11:30~14:30
定休日:日曜日・祝日

業種:
和食
予算:
面積:
10坪 (33.06㎡)〜
地域:
港区
初期設備:
居抜き

開業から1年8ヵ月
絶品トンカツを目当てに連日行列ができる人気店に

浜松町駅、大門駅方面から増上寺に向かい、芝大門の交差点を左手に曲がった角から2軒目のビル2階に「のもと家」はある。「のもと家」は鹿児島産最高級『六白黒豚』を使い、トンカツ・しゃぶしゃぶを主とした鹿児島料理専門店。オフィスビルが建ち並ぶこのエリアはランチの激戦区だが、茎わさびと鹿児島醤油で食べる絶品トンカツを目当てに、すれ違うのも大変そうな狭い階段に連日行列ができている。
この地に店を構えて1年8ヵ月。決して安いランチではないが、一度食べたらまた食べたくなると、席数21のこのお店に今では連日80名のお客様がランチを食べに訪れる。しかし前身の浅草豚珍館では砂を噛むような思いをしたのだそうだ。「ここに決まるまでが本当に大変でした」と店主・岩井さんは当時を振り返る。

理想にこだわるより
身の丈に合った店選び

「のもと家」の前身である浅草豚珍館があったのは、水上バス乗り場のすぐ近く。絶好の立地だった。しかし岩井さんが入店した頃はすでにお客様から見放された状態で、何をしても手遅れだったという。毎日何百何千という人が店の前を通るのに誰も入ってこず、お店を開けているのも辛かったそうだ。鹿児島の黒豚という食材と、トンカツ・しゃぶしゃぶという看板メニューが自分たちにはあった。場所を変えて心機一転、ゼロからやり直せば生き返れるのではないか。それを信じて物件探しを始め、2014年2月に浅草豚珍館を閉めた。実は3月には神田にオープン予定だったが寸前で契約がまとまらず、それからは雪の日も雨の日も物件探しに明け暮れた。神田・人形町・虎ノ門辺りが理想だったが、予算に見合った物件を探すことは容易ではなく、いくつもの不動産屋に頼んでいても決まりかけてはダメになりを繰り返した。そんな経験からたくさんの不動産屋に頼むより、信頼の置けるところに世話になるのが一番と判断しABC店舗に絞って何度も相談に訪れた。そんなタイミングで紹介されたのが今のお店だった。1階ではないし、場所も理想とは違っていた。しかしお昼時の人の数を見て、この中の1%でもお店に来てくれれば大行列ができる。「人が集まるところで勝負したい」という思いは叶う。限られた予算と売り上げ見込みなども鑑みて、「新しく始めるにはちょうど身の丈に合っているのではないか。ここにしよう!」と直感したという。

“すごく美味しいトンカツ”を提供するために
努力を惜しまない

「のもと家」のコンセプトは『たまにはちょっとの贅沢で本物のお味を』。ターゲットは岩井さんと同世代の男性だ。もちろん女性の来店も有り難いが、ターゲットを明確に出せば理解してくださる方で商売は成り立つと考えた。ただトンカツを食べたい人向けではなく、少しお値段が張っても“すごく美味しいトンカツ”を食べたいという人に向けて、その願望を満たす料理を提供すればお客さんは必ずついてくれる。前身の店から苦労をともにしてきた3人で力を合わせ、料理を作る力、提供する力、それを支える力と役割を分担し、すごく美味しいトンカツを食べていただくための努力を惜しまずお店をやっていこうと決めた。

こだわっているのは仕入れ、そして下処理だ。脂身がいくら甘くて美味しいからといってバランスが悪くては脂っこくなる。赤身との絶妙なバランスで食べてもらいたいと、惜しげもなく脂身を削る。肉・味噌・米・醤油などほぼ鹿児島産の食材を使用、美味しさを追求した末にトンカツにつける卵は能登から取り寄せている。万全の豚肉を仕入れるために、野菜は関東産を使うことでコスト削減に努めた。一番の売りは六白黒豚だが、まずは来店していただくきっかけにと、ランチのみ鹿児島産白豚を使った定食を1,000円から提供。お店の特徴を出すために、茎わさびと甘めでコクのある鹿児島醤油で食べるトンカツを主流にした。どういう店か知ってもらうために、「六白黒豚」の紹介やオススメの食べ方をメニューに分かりやすく掲載したり、初めて来店した方には茎わさびと鹿児島醤油の食べ方を説明したりという工夫もしている。もちろん食べ方は人それぞれ好みがある。塩で食べた方がうまい、すり鉢で提供する胡麻とソース、胡麻と塩などお客様に好みの食べ方を見つけてもらい、いろいろな意見をいただくこと、お客様と会話することが最大の喜びだ。開店当初、9割5分のお客様が1,000円の白豚ロースカツ定食を頼んだという。少しずつリピーターが増えるにつれ、黒豚に興味を持つ人が増え、今では4割のランチ客が黒豚を頼むという。

毎日毎日学習して工夫して
今の形にたどり着いた

「大門にうまいトンカツ屋ができた」と口コミも広まり、1本から2~3枚しか取れない特選厚切りロースカツ定食を目当てに来店する方も増えた。黒豚のみのメニューで勝負する夜の営業に足を運ぶお客様も徐々に増えていき、今ではグルメサイト「食べログ」で全国とんかつランキング16位、総合トップ1000に入る店になった。

「僕はまだまだ成功したとは思ってないんです。でも失敗はしていない、それは大きいと思います。もっともっと頑張って、食べたらやみつきになる魅力を作れたらいいな」と人なつっこい笑顔で語る岩井さん。そういえば僕、実はトンカツ屋で修行したことがないんですよ、とインタビューの最後にビックリ発言が飛び出した。和食で得たノウハウをベースに、毎日毎日学習して工夫して今の形にたどり着いたというが、たゆまぬ努力を続ける岩井さんのさらなる進化に期待せずにはいられない。

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