開業実例

成功者インタビュー

Concept

こだわりの食とアイテムでボードゲームの世界観を演出
皆で楽しさ共有できる物語ある店づくり

Game Bar Glück(グリュック)

代表 千代 達也さん

1975年東京都生まれ。中学校時代からボードゲームに親しみ、大学卒業後、居酒屋店勤務を経て、ゲーム販売店店長に転身。「仕事帰りに美味しいお酒を飲みながらゲームができる場所を」と、2016年1月、飯田橋に「Game Bar Glück」をオープン。約370種類ものボードゲーム、カードゲームが、豊富なドリンク・フードメニューとともに楽しめる店として開店当初より人気を博す。

★ Game Bar Glück(グリュック) ★

住所:千代田区飯田橋4-2-6アヴァンセ飯田橋2F
TEL:03-6272-8618
営業時間:18:00~24:00(L.O 23:30)(※土日祝のみ12:00~17:00も予約制で営業)
定休日:火曜(祝日の場合翌日)、臨時休業あり
店舗情報:【 HP twitter 】

業種:
BAR
予算:
1,000万円〜
面積:
15坪 (49.59㎡)〜
地域:
千代田区
初期設備:
居抜き

飯田橋駅近の路地裏隠れ家エリア
ボードゲーム愛好歴30年のマスターが開くバー

テーブル上_013
JR飯田橋駅A4出口から九段下方面に徒歩5分、東京大神宮の杜に隣接する一帯は、路地裏に洒落たバルやビストロ、和食居酒屋が並ぶ、ちょっと大人の隠れ家的エリアだ。こちらに2016年1月27日オープンしたのが、ゲームバー「Glück(グリュック)」だ。
ドイツ語で「幸運」を意味するこの店には、ドイツ製をはじめとする世界中のボードゲーム、カードゲーム約370種類が揃い、ゲームの世界観を取り入れたオリジナルのドリンク・フードメニューとともに楽しめる。ゲームイベントやトークイベントも開催し、近年、ファン急増中のボードゲーム人気をさらに盛り上げている。
代表の千代達也さんは、中学時代以来、ボードゲーム愛好歴30年のゲームの達人。同じくボードゲームを愛するママ担当の大杉祐乃さんとともに、飲食とゲーム販売のキャリアを活かし、ゲームファンによるゲームファンのための夢溢れるお店を開いた。

コンセプトは「仕事帰りに美味しいお酒と楽しいゲームを」
検索エリアを広げたことで好物件を発見

千代さんは、大学時代に友人の紹介で入った居酒屋アルバイトが性に合い、卒業後、そのまま店に就職。その後に移った別の店舗含め、通算約8年飲食業に携わり、店長まで勤め上げた。ゲームの世界に関わることになったのは、知人からの誘いがきっかけ。居酒屋でのマネジメント経験を買われ、秋葉原に新規オープンのボードゲーム販売店の店長に引き抜かれた。
同じ店長職とはいえ、居酒屋とゲームでは全く勝手が違い戸惑ったが、ここで約10年、店の成長を支えてきた。独立開業を思い立ったのは、「ゲームを売るだけでなく、仕事が終わった後にお酒を飲みながらゲームで遊べる場所がほしい」という想いから。千代さんとの名コンビで有名だった副店長(当時)の大杉さんと相談し、計画を実行に移すことにした。
当初、町田エリアで物件を探したが、なかなか希望条件に合うものが見つからない。そこで「街にこだわらず広く探そう」と方向性を切り替えたタイミングで出会ったのが、ABC店舗の現物件だった。飯田橋の駅近く、メインの通りから入ってすぐの分かりやすい立地。内見でも、綺麗で洒落た内装が気に入った。
前店舗は地域密着型の本格派バー。新規開店に際しての改装は、「ゲームを快適に楽しめる店づくり」にこだわった。ボードやカードを余裕をもって広げられるようにテーブルは広いものに替え、膨大な量のゲームを陳列するための棚を設置、雰囲気はあるが薄暗かった照明も、解説書がはっきり読めるよう明るいものに取り替えた。他の部分に関しては、壁のクロスやカウンター含め、譲渡造作を活用し、メリハリのあるリフォームでコスト圧縮を図った。

ゲームの世界観溢れるドリンクや料金システムー
トータルで特色ある店づくりに成功

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飲食店が飽和状態にある現在、開業成功の必須要件の一つとして「店の売り」の明確な打ち出しが求められている。オープンに際し、千代さんがこだわったのはゲームにちなんだ特色あるメニューづくり。その筆頭が蜂蜜酒・ミードである。有名ボードゲーム「クトゥルフ神話」シリーズで「黄金のミード」として度々登場し、ファンの間では「ミードとは何だ?」としばしば話題になっている飲み物だ。都内でも限られた店でしか味わえないが、グリュックでは京都の専門店から国内外計12種類のミードを取り寄せ、物語中の酒場さながらのラインナップを実現している。
他にも、「宝石の煌き」、「ドミニオン」といった海外人気ゲームの名前を冠したオリジナルカクテルや、「ゲーム好きの方はあまりお酒を飲まない人も多い」ことからノンアルコールカクテルも豊富に用意。「グリュックカレー」「クリームチーズの味噌漬け」などオリジナルのフードメニューも充実させ、来店動機を高めている。
料金システムもユニークである。グリュックでの支払いに使われるのは、「ゴールド」という通貨。1,400円で5ゴールド(280円/ゴールド)から、最大で8,000円で33G(242円/ゴールド)まで、入店時に両替して、入店料(2ゴールド)やフード・ドリンクの支払いに充ててもらう。例えば、ミードは3~5ゴールド、ウイスキーは3~8ゴールドで購入可能だ。「このシステムの良いところは、退店時のお会計が不要で、好きな時に店を出て頂けるところ。大阪のゲームバー“スノーの酒場”さんと同様のシステムで、“うちでもやりたい”と先方に話したところ、快諾頂き導入しました」。
独創的なドリンク・フードメニューや、ゴールドの通貨デザインは、すべてママの大杉さんが考案したもの。細部に込めるこだわりに、生粋のゲームファンの矜持が光る。

新規開業者は明確なターゲット&コンセプト設定を
人気急上昇中のボードゲームの魅力を伝えていきたい

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グリュックには20代から40代の幅広い客層が来店。開店早々から閉店間際までゆっくりゲームに興じる人も多い。当初は30代から40代の男性をターゲットとして想定していたが、いざ開店してみると20代の来店が意外と多かったという。また、大多数が男性客だと踏んでいたが、女性客が多かったのも予想外。3割くらいは女性で、日によっては男性客を上回る時もあるそうだ。これには女性ゲームファンの増加という背景とともに、居心地よい店の内装が一役買っているようだ。前店舗のバーは地域密着型だったが、千代さんはターゲットをゲーム愛好者や関心を持つ層に絞り、より広範なエリアから集客する戦略で着実に成果を挙げつつある。
これから飲食店開業を目指す方々に向けても、「明確にターゲット層を設定し、それに合致したコンセプトのお店にすることが必要」とのアドバイスを語ってくれた。オープン後の苦労話を伺うと、「インフルエンザになって、開店1ヶ月で10日も閉店せざるを得なかったことぐらいでしょうか」と笑う千代さんだが、順調な滑り出しはあらかじめ綿密に考え抜かれた構想と計画の賜物だ。
「ボードゲームの一番の魅力は、みんなで集まって一つのゲームに向かい合い、色々な楽しさを共有できること。デジタルゲームと違い、会話を交えながらコミュニケーションを取っていけるのが良いところです」。千代さんによれば、ボードゲーム人気は3年ほど前から急上昇、ここ1年はゲームバーの開店も相次いでいるという。グリュックも今後、新たなゲームイベントやお酒とのコラボイベントを随時企画し、ファンの裾野を広げながら大切に店を育てていきたいという。心からゲームを愛する千代さんと大杉さんによって新たな活躍の場を得たゲーム達。二人を囲むたくさんのボックスから“ありがとう”と喜ぶ声が聞こえた気がした。
(取材日:2016年9月16日(金))

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