開業実例

成功者インタビュー

Concept

女性が一人で気軽に入れるラーメン屋さん!
注文を受けてから麺を打つ驚きのスタイル

麺や 七彩 八丁堀店

藤井 吉彦さん

物心がつく前から台所に立っていたという藤井さんは、理工学部に進学するものの飲食業が楽しくて大学を中退。中華・フレンチ・イタリアンとさまざまなジャンルを経てラーメン業界へ。2007年2月、都立家政にてW店主・阪田博昭さんと「麺や 七彩」をオープン。化学調味料を使用せず、素材の魅力を最大限に引き出して生み出される喜多方ラーメンは多くの人を魅了している。

 

★ 麺や 七彩 八丁堀店★

 

住所:中央区八丁堀2-13-2
TEL:03-5566-9355
営業時間:月〜金 11:00〜15:30/17:30〜22:30
土・日・祝 11:00〜21:00
定休日:第3 火曜日
店舗情報:【 Facebook 食べログ 】

業種:
ラーメン
予算:
面積:
15坪 (49.59㎡)〜
地域:
中央区
初期設備:
居抜き

八丁堀だからこそスッキリした味わいのラーメンを
打ち立ての麺が味わえるお店

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「麺や 七彩」は2007年2月に都立家政でオープンし、無化調・自家製麺の喜多方ラーメン店としてTVなどメディアに取り上げられ一躍行列ができる店となった。4年で東京駅地下の東京ラーメンストリートへ移転、契約期間満了を機に昨年7月に現在の地へ。八丁堀駅A5出口から徒歩2分、前店舗があった東京駅からも八重洲口から一直線に徒歩10分ほどと、今までのお客様も足を運びやすい八丁堀に路面店を構えた。
以前からこの街のことを熟知していた藤井さんは「この街に必要なのは“女性が一人でも入りやすいラーメン屋さん”。ラーメン屋自体は周辺にたくさんある。けれど昔ながらのちょっと薄暗い雰囲気で夜は飲み屋兼用という感じのお店が多く、味もこってりした豚骨系や家系ばかり。女性が気軽に入れて、スッキリ食べられるお店がこの街には必要だと思ったんです」。
そのコンセプトに基づき、内装は明るく柔らかい白が基調。飲んで〆にラーメンという店にはせず、“お食事としてのラーメン”を朝から閉店まで提供し続け、隣席とゆとりを持ったカウンター席でゆっくりラーメンを楽しんでいただける店にした。狙い通り女性の割合は3〜4割と他店に比べて高く、それほどラーメンが好きではなかった方もラーメン好きになってくれたとこの1年で手応えを感じている。
「麺や 七彩 八丁堀店」の特徴といえば、注文を受けてから麺を打つというスタイルだろう。お客様の目の前で小麦粉とカンスイを合わせて水回しを始め、麺棒で伸ばし、包丁で切って麺を手もみして仕上げ、すぐさま麺を茹でる。製麺している間に調理場では並行して準備が行われ、流れるような作業で1杯の丼が出来上がっていく。素材の良さが際立つ香り高いスープとよく絡むこの麺は、注文を受けてから提供されるまで約10分ほどと案外早い。確かに他のラーメン店に比べると時間はかかるが、その美味しさとワクワクして待つ楽しさで顧客満足度は高い。オープンキッチンなので、カウンターの右側が空いていたら製麺の様子を、左側ならば茹でから完成までを眺めることができる。
メニューは、ラーメンストリートから引き続きの喜多方らーめん(醤油)、移転後より提供した・喜多方らーめん(煮干し)、つけ麺の3種類がメイン。時期によって限定メニューが登場する。

幼少期から台所に立つのが好きな子どもだった
生産者の思いを見聞きしたうえで仕入れるこだわりの素材

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高校卒業後、大学の理工学部物理学科に進学したのだが、まったく違う飲食業に進んだ藤井さん。そのルーツは幼少期にあった。物心がつく以前から台所に立つのが大好きで、母親の作った料理に文句をつけて作り直しをさせていた子どもだったそうだ。好奇心が旺盛で、TVで見た料理を材料やレシピも理解できない頃から自分で作ってみたり、気に入った食べ物があればお店の人に作り方を教わってその味を再現できるまで作り続けたりしていた。藤井さん曰く「貧乏だったので滅多に外食はできなかったし、自分で作るしかなかった」そうだ。子どもの頃からの食習慣は味覚に大きく影響する。インスタント食品やスナック菓子などは買えなかったから食べる機会がなく、化学調味料や添加物を多用したものを口にせずに育った。大人になってから口にした化学調味料の味は不自然としか感じなかった。「今となっては子どもの頃、貧乏でよかったなと思います(笑)」
化学調味料を否定はしないが、自分の口には合わない。だから藤井さんのお店では、化学調味料は一切使用していない。醤油や味噌などの調味料から、煮干し、小麦粉、卵、豚肉に至るまで、材料は出来る限り生産者さんにお会いして納得したものを仕入れている。「歴史ある醤油の蔵元へ訪問し、使用原料や発酵の工程など製法を学んだり、小麦などの生産者さんの苦労や思いを実際に見聞きしたうえで使わせていただいています」。
「麺や 七彩」はオープン当初から「無化調」を謳っており、一部のお客様はそれを信じて食べに来てくださっている。その思いを裏切らないためにも、信頼できるところから仕入れたい。そのためには直接お会いしてお話を聞くのが一番なのだ、と藤井さんは語ってくれた。

ラーメン店開業前にさまざまな経験を積んだ
独立して「お客様のため」の本当の意味が分かった

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藤井さんは高校時代からずっと飲食業でアルバイトをし、飲食業の楽しさゆえに大学を中退してしまった。中華料理屋、フレンチ系の洋食屋を経て、西武系のレストラン事業部に入社。そこでは料理だけでなく経営のノウハウも勉強した。その後独立した上司に誘われイタリアンの店長、酒蔵が開業するレストランのプロデュース事業、ソムリエスクールの調理部門講師と、さまざまな経歴を持つ。
最初のラーメン店はオーナーに依頼され埼玉のお店。そこを足がかりに経験を積み、阪田さんと共に独立したのが都立家政の「麺や 七彩」だ。
店名「七彩」は辞書に載っている「七つの色。転じて美しいいろどり」から取っていて、「ラーメンを通じていろいろな食べ方、さまざまな食材をご提供し、いろいろなものをお客様に楽しんでいただこう。またいろいろな楽しみ方をしていただきたい」という想いを込めて名づけられた。
自分たちの店を持ったときに、今までと一番違ったのは「お客様のため」という気持ちだったそうだ。それまでも頭では分かっていて、もちろんそういう気持ちを持ってはいたのだが、いかんせん会社から給料をもらっているので実感していなかった。独立して初めて「あぁ自分は何も分かっていなかった。お客様が召し上がる1杯のラーメンがこのお店を支えてくださっているのだ」と痛感した。仕入れる材料もお箸も電気代も、すべてお客様が買ってくれたもの、と意識が変わった。お店の備品一つの扱いにも感謝を込めて、カウンターの手入れ一つにも心を込めて、お客様が気持ちよくお食事できるように尽くす。今はその気持ちがすべてを支えている。〔後編へ続く

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